もしも徳川家康が総理大臣になったら
コロナ禍になった現代日本、そこで現代のテクノロジーを屈指し日本を作り上げてきた各偉人が今甦った。
そんなところから始まるこの小説はビジネスの基礎だけでなく、人間としての基礎も学べる一冊だろ思う。
ここで学んだことなどを紹介したい。
今一度日本人としての誇りを思い出させていただいた!!
責任を取るとは
現代での責任の取り方は様々だ。政治家で言えば辞任といったところでしょう。
でも過去の武士達は違った。切腹の一択しかない。責任を取るとは命を賭けるということだった。
だから、本気で有言実行をする。そして組織はトップの意見に忠実に従う。
いったことはなんとしてもやり遂げる。問題が生じたらその時に対策すれば良い。
「コロナの給付金を十日で日本国民全員に届ける」そう宣言した財務大臣豊臣秀吉、現代の仕組みとしては無謀なことだ。
しかし、コロナ収束のために外出をさせないためにも必要なことだった。現代では非常にこの給付金の配布は遅かった。
豊臣秀吉はなんとしても配り切る施策を実行した。不正等が起きればその時に解決すれば良いとし、まずは有言実行することを最優先とさせた。
そしてリモートワークを推奨した。まずは国会議員から徹底させた。国民全員平等に行った。
決断力と実行力が備わっていた場面だ。そしてその下には責任を取るという強い意志があった。
流れを考える
現代での医療の観点と経済の観点で対策が分かれ、それによっていろんな人が不満の声をあげている。
この小説の中でも同様であった。医療観点から言えばみんな仕事をせずに、家に待機してもらうことが感染症対策としては一番だ。だがそうはいってられない。
人は食べて行かなければ死ぬ。そしてそのために通貨が必要だ。
紙幣はすれば生まれる。しかしそうすればハイパーインフレが起きる。
そこで徳川内閣は歌舞伎町改造改革を行う。公共事業として、歌舞伎町に農作物を作れるように改革したのだ。
ここで公共事業をすることでお金の流れを作り同時に自給率の底上げを行なったのだ。
この問題を解決した場合その後どうなるのかを考え、その先まで考える。未来を見通す力ではなく、先々を考えるということをここで教えてもらった。
新しいを吟味し自分に取り入れる
また、経済の活性化のために仮想通貨を用いたオンライン万博を開催したのだ。
世界を巻き込み日本の経済の活性化を行なった。
現代の人の多くは新しいものが出た際に、批判的になるか、信者になるかに分かれる傾向にある。
自分のよくわからないことをわからないで片付けてしまう。
しかし徳川内閣はこの新しい技術を取り入れ生かしたのだ。
ここでも経済の活性化とともに技術大国日本というものを押し出した。
この本での学び
もっと学んだことを具体的な内容とともに紹介しても良かったが、うまくまとまらなかったw
ここが!というより全部を読んでから生まれる感情が大きかった。
それは決断すること、実行することだ。
そして組織のトップとしての決断は、自由と不自由を与えるということを知った。
いわゆる折り合いをつけること。
自身での決断にもこの考え方を用いるようにした。何かを選択するとき自由と不自由は生まれてしまうものだ。
そこのバランスを考える必要がある。
そして一致団結するということはこの考えを皆が納得し、一人一人が考えて行動することから生まれる。
現代人は考えること、何か選択するということを軽率に扱っている。
人間は自由を求める動物である。自由を求めた先に、周りに不自由があるということを意識しているだけで日々の生活が大きく変わってくる。
この本の面白いポイント
この本の構成は、最初はわりと経済的な面が強い、ここは普通のビシネス書としての学びが得られる。
しかしそんな中にも織田信長などの身勝手さ、有無を言わせないことなど随所に現代と昔のギャップからくる笑える場面が散りばめられている。
そして後半に行くにつれ、小説感が強くなってくる。
内閣に亀裂が生じたり、暗躍しようとするものが現れる。
誰が黒幕か
そして鎖国を進めていた徳川家康、日本はどうなるのか、世界との関係は、
普通にSF小説としても面白い展開になっていく。
最後は現代に日本人、世界に向けて徳川家康からのお言葉が綴られ、明るい日本に向けて邁進していく現代の人々にバトンが受け継がれ話が終わる。
コロナを通して本当の病を治す。日本の本当の病はなんなのか、どうしていけばいいのかがわかる一冊になっている。
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